他人と比較することは必要なこと

他人と比較して苦しくなる

僕たちはしばしば

他人と自分を比較することで

「自分は劣っている」と感じ

苦しんだり落ち込んだりします。

 

落ち込んだ気持ちをなんとかしようとして

「他人と比較することは良くないこと」

「比較しなければいいんだ」

と考え

比較しないように努力したりしますが

なかなか上手くいきません。

 

上手くいかないどころか

比較する自分を責めてしまう事もあります。

 

他人と比較して落ち込むのは自然なこと

レオン・フェスティンガーという

アメリカの心理学者は

「人間は本能的

あるいは無意識のうちに

他人と自分を比較してしまうもの」

と言っています。

 

また、あるアンケート調査の中で

「他人と比べて落ち込むことがある」

という質問に「イエス」と答えた人は

全体の約半数に上ったそうです。

 

そう考えると

僕たちが他人と自分を比較したり

またはそのことで落ち込んだりがっかりしたりすることは

普通のこと、自然なことだと言えますね。

 

「みんな同じ、自然なこと」

という事が分かると

過剰に落ち込むことも減っていきます。

 

比較や劣等感で

落ち込んだ自分の辛い気持ちを

「そうだよね、それは落ち込むよね

悲しいね、当然だよね」と

優しく受け止めてあげましょう。

比較がないと自分の事が分からない

自分の事を理解するために

他者との比較は必要不可欠です。

 

性別、身長、体重、

目の色、髪の色、

肌の色、性格

得意なこと、苦手なこと

 

これらはすべて他者との違いが分からなければ

理解することが出来ません。

 

生まれた時から無人島で

独り生きている人は

自分が(生物学的に)男なのか女なのか

分からないでしょうし

性別というものが存在することすら

知らないままでしょう。

 

比較に優劣をつけたとき、苦しみが生まれる

他人と自分を比較することは、

他者との違いを知り、

自分のことを深く理解する行為で、

そこに良い・悪いはありません。

良い・悪いはありませんが

そこに優劣をつけたとき

苦しみが生まれます。

比較とは「自分のことを良く知ること」

自分に出来ること、出来ないことは何か

好きなこと、嫌いなことは何か

得意なこと、苦手なことは何か

 

他者と自分を

比較することによってしか

得られないものがあります。

 

そこから得たもので

自分の人生を

自分にとって心地よいものに

することが可能になります。

 

利他的な協力関係は自分を幸せにする

自分にとって苦手なこと、出来ないことは

それが得意な人がやった方が上手くいきます。

そして、自分も

自分の出来る、得意なことをやっていく。

そうすることによって

相手と自分の間に

自分の得意なことを役割にした

利他的な協力関係が生まれます。

このような相互協力関係は

僕たちの心に満足感や幸福感をもたらしてくれます。

 

 

自分の居場所は必ずある

この社会に生きる僕たちは

ジグソーパズルのピースのようなものです。

自分しか当てはまらない場所は確実にあるけれど

それがどこにあるのかなかなか見つかりません。

なかなか見つからないから

「自分には居場所がない」

と感じてしまう。

しかし僕たちがどう感じようと

自分にしか当てはまらない場所は確実に存在します。

焦らず、じっくり、探していきましょう。

他者との違いを理解し

自分の好きなこと、嫌いなことをよく知って

自分しか当てはまらない居場所を

探し当てましょう。